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ハウスメーカ別屋根・外壁の劣化症状と塗り替えの注意点まとめ

こんにちは。

熊本市の屋根塗装・外壁塗装専門店のホーミーズです✨

今回のお役立ちブログはハウスメーカー別の塗り替え注意点について解説いたします!

皆様、家を建てるときに「どのメーカーで建てるか」を重視される方は多いと思います。

実は、ハウスメーカーごとに外壁材や屋根材、さらにはシーリング(目地)の仕様に違いがあり、劣化症状の出方も変わってきます。

そのため、塗り替えのタイミングや注意点もメーカーごとに理解しておくことがとても大事です☝️

さらに熊本は、全国的に見ても特に「家が傷みやすい」地域と言えます

梅雨時期は長期間の降雨により外壁やシーリングが湿気を含みやすく、夏は猛暑と強烈な紫外線で塗膜の劣化が早まります。

秋口から冬にかけては寒暖差が大きく、外壁の伸縮によるクラック(ひび割れ)を誘発。それに加えて、熊本は台風が直撃することも多く、台風シーズンには横殴りの雨や強風によって屋根や外壁の弱い部分から雨漏りが発生しやすい環境です。

熊本地震の影響を受けた住宅では、構造に細かいダメージが残っている場合もあり、劣化が加速するケースもあります。

ここでは、熊本にお住まいの方に向けて、代表的なハウスメーカーごとの特徴と劣化症状、そして地域特有の注意点を詳しくまとめました☺️

少し長くなりますが、ぜひ最後までご覧ください🙌

この記事の監修者
藤本将也の顔写真

藤本 将也(ふじもと しょうや)

ホーミーズ株式会社 代表。
熊本を拠点に、外壁・屋根塗装、工場・アパート塗装、住宅リフォームなど幅広く対応。
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積水ハウス

積水ハウスの代表的な外壁材である「ダインコンクリート」や「ベルバーン」は高耐久で重厚感があるものの、弱点はやはり目地部分です。

ガスケットやシーリングの劣化が先に進むため、雨水の侵入リスクが高まります。サイディング仕様の住宅ではチョーキングや苔の付着も見られます。

熊本では特に、梅雨や台風時の横雨によって目地の劣化部分から雨水が侵入するケースが多く、北側や日陰では湿気がこもって苔やカビが発生しやすいため、定期洗浄が欠かせません。阿蘇方面の寒暖差が大きいエリアでは外壁のクラックも早く出やすい傾向があります。

塗り替えワンポイント

外壁材は強くても「目地」が弱点。熊本では湿気や台風で劣化が進みやすいため、シーリングの定期点検を。可塑剤を含むタイプは避け、長寿命の 変成シリコン高耐候ウレタン を選ぶと持ちが良くなります。

また、ダインコンクリート/ベルバーン は表面が緻密で通常のシーラーでは密着不足になることがあります。専用フィラー微弾性下地材 を下塗りに使うのが基本です。

一条工務店

「塗装不要」とも言われるハイドロテクトタイルは、タイル自体の耐久性は約60年と高耐久であるものの、どうしても目地(シーリング)の劣化は避けられません。

シーリング目地の肉痩せやひび割れ(破断・剥離)が進むとそこからの雨水の浸入リスクが高まります。

また、リシン吹付仕上げの外壁では、築10年を過ぎるとチョーキングや細かいクラック、苔・カビが目立つようになります。

モルタル外壁の場合、熊本地震の影響で細かいひび割れが広がりやすく、放置すると内部にダメージが進む恐れがあります。熊本では特に台風シーズンの浸水や、南面の強い日差しによる色あせの発生が懸念されます。

塗り替えワンポイント

ハイドロテクトタイルは塗装不要ですが、目地は打ち替え必須です。

リシンやモルタル壁は吸い込みが強いので 微弾性フィラー浸透性シーラー をしっかり入れることが大切。

シーリングは長寿命の オートンイクシードアステックシール高耐候4000 が適しています。

大和ハウス

大和ハウスの外壁は、DXウォールやアクリル樹脂コーティングなど機能的な素材が多く採用されています。

これらは高性能ですが、効果が切れると塗膜の膨れや剥がれにつながりやすいのが特徴です。

築10年を超えるとシーリングの硬化や外壁パネルの浮きが目立ち始めます。

熊本では台風時にサッシ周りからの雨漏りが発生しやすく、特に沿岸部では塩害による付帯部の腐食も無視できません。

湿度が高い環境では雨樋や破風板の塗膜が早期に膨れやすく、定期的な点検が求められます。

塗り替えワンポイント

熱可塑性樹脂コーティングが施されている場合、相性の悪い下塗りを使うと 膨れ・剥がれ が発生します。

塗装前に必ずシンナーチェックを行い、下塗りは エポキシ系プライマー を選定するのが安心です。

シーリングはサッシ周りを重点的に打ち替え、動きの大きい部分には 高伸縮型シーリング材 の使用がおすすめ。

熊本沿岸部では 塩害、内陸部では 湿気による劣化 に要注意です。

住友林業

木質外壁や板張り仕上げを採用するケースが多い住友林業。自然素材ならではの美しさが魅力ですが、熊本の高湿度環境では反りや割れが発生しやすく、南面は紫外線で色あせが早く進みます。サイディング仕様ではチョーキングやシーリング劣化が定番の症状で、タイル仕様では目地部分の劣化が目立ちます。瓦屋根の場合は、地震や強風後のズレや割れを早期に確認することが欠かせません。

塗り替えワンポイント

木質外壁は呼吸する素材のため、木材専用の透湿性を確保した 木材保護塗料 を使う必要があります。

サイディング仕様では シーラーで膜厚を確保する のが基本。シーリングは木部との取り合い部に注意し、密着性の高いもの を選びましょう。

自然素材の美観は魅力的ですが、熊本では 湿気と紫外線で劣化が早まる 恐れがあるため、木質外壁は特にこまめなメンテナンスが必要です。

ミサワホーム

ミサワホームでは磁器タイル外壁を標準採用する住宅が多く、タイルそのものは強靭ですが、目地シーリングの劣化が弱点です。熊本の湿気の多い環境では目地からの雨漏りリスクが高まりやすく、築15年程度で交換が必要となるケースが目立ちます。サイディング仕様ではチョーキングや反り、苔の付着が進行しやすく、陸屋根仕様では防水層の劣化による雨漏りが豪雨や台風時に発生しやすいのが特徴です。

塗り替えワンポイント

磁器タイル外壁は基本的に塗装不要ですが、目地のシーリングは劣化しやすいため 完全打ち替え を推奨します。

サイディング仕様では 難付着サイディング用シーラー を用い、塗膜の剥離を防ぐことが重要です。

熊本の 豪雨や台風 では、陸屋根の防水層 も大敵となるため定期的な点検を忘れずに。

アイ工務店

自由設計が可能なアイ工務店は、サイディングを中心にモルタルやタイルも採用されています。築8〜12年でチョーキングやシーリング劣化が進行し、木質外壁の場合は反りや色あせが出やすい傾向にあります。熊本では梅雨の長雨や日陰部分で苔や藻が発生しやすく、スレート屋根は高温多湿によって劣化が早まります。特に夏場の熱膨張と冬場の収縮でクラックが入りやすい点に注意が必要です。

塗り替えワンポイント

自由設計だからこそ仕様によって劣化も様々。熊本では 湿気による苔や藻スレート屋根の劣化 に特に注意が必要です。

サイディングが多いため、窯業系サイディング専用シーラー を必ず使用しましょう。

築10年以上では チョーキングや脆弱層をしっかり落とす うえで下塗りを行うことが重要です。

シーリングは「打ち増し」ではなく、原則打ち替え が望ましいです。

へーベルハウス

ALCパネルを採用するへーベルハウスは、耐震性・耐火性に優れていますが吸水しやすいという弱点があります。防水切れを放置すると内部鉄筋の錆や爆裂現象を引き起こすため、塗膜の維持管理が重要です。熊本では横殴りの雨が多いため、シーリングが劣化すると雨漏りのリスクが一気に高まります。さらに阿蘇周辺では火山灰の付着によって塗膜が摩耗しやすく、他地域よりも外壁の寿命が短くなる傾向があります。

塗り替えワンポイント

ALCは吸水性が非常に高いため、下塗りは必ず カチオン系フィラー を使用します。

透湿性と防水性の両立 が重要なポイントです。

シーリングは目地の数が多いため、柔軟性が長く持続する 高耐久型のシーリング材 を採用することで、次回メンテナンスまでの期間を延ばせます。

セキスイハイム

セキスイハイムはサイディングやモルタル、磁器タイルなど幅広い外壁材を採用しており、屋根には折板や塩ビ鋼板を使うケースも多くあります。サイディングやモルタルは築10年を過ぎるとチョーキングや苔の発生が進み、磁器タイルは目地の劣化が課題です。熊本の夏は高温多湿なため塗膜の劣化が早く、台風による屋根材の浮きやズレも起こりやすい点に注意が必要です。沿岸部では塩害による金属部の腐食も目立ちます。

塗り替えワンポイント

サイディング・モルタルは一般的に シーラー+フィラー が基本ですが、磁器タイル外壁の場合は塗装ではなく 目地のメンテナンス が中心です。

屋根に 塩ビ鋼板 を採用しているケースでは、可塑剤対応の 専用下塗りプライマー を必ず使わないと塗膜不良が起こります。

また、屋根の 浮きやズレ は定期点検が重要です。

まとめ|熊本特有の気候と塗り替えの重要性

いかがでしたか?

どのハウスメーカーも外壁材は比較的高耐久なものが多いですが、やはり目地からの雨水の侵入は中々防ぐことが難しいというのがわかります。

熊本は梅雨の長雨や台風、強烈な紫外線、そして地震や火山灰など、住宅にとって厳しい条件が重なる地域です😰

ハウスメーカーごとに異なる外壁材や工法は、築10年頃からそれぞれ違った形で劣化症状が出てきます。

目地やシーリングの割れ、外壁の色あせやチョーキング、苔やカビの繁殖、屋根材の浮きや割れなど、小さなサインを見逃さないことが長持ちにつながります。

もし気になる症状が見つかったら、熊本の気候を熟知した専門業者に点検を依頼し、早めに対策をとることが大切です☝️

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